庭に生えて来た ヤマイモ

庭の小さなウメの木に、いつの間にかヤマイモの蔓が絡んでいました。我が家では 数年前にやっとヤマイモを駆除したところです。安心していて 油断してました。直ぐに根元を確認して 芋を掘り上げました。小さい内ならば 簡単に掘り取れます。

f:id:tanemakijiisan:20231003145010j:imageこの芋は 外から飛んで来た種子による 実生1年目なので、まだ下に深く伸ばしていないのです。大きなムカゴの場合は、1年目でも 芋はもっと大きく 下に伸ばしています。ちなみに 小粒ですが ムカゴも山芋と同様に 美味しく食べられます。

繁殖法

ヤマイモは 雌雄別株の蔓植物で、種子の形態は ユリと同じ形態で、油脂で出来た軽い平べったい物で、周りに薄い翼を持った形です。これが風に乗って 遠くまで飛ぶ仕組みです。遠くへ飛んで 上手く着地して 自生出来ると、雌雄に関係無く 数年すると 蔓の細い所に 大小の沢山のムカゴを作り、その株の周りに 沢山の子株を育てます。即ち 遠くへ広げるには 種子で、近くに増やすのは ムカゴで 繁殖しています。

駆除法

野生のヤマイモは、食材としては 掘り取るのがとても大変なので、かなり貴重で高価な物です。でも 一旦庭や畑に入り込むと、それを駆除するのは 至難の業です。地下深く入り込んだ芋は、簡単には取り除けません。また 大量に地面に散らばったムカゴを、全て一度で取り除くのは不可能です。駆除するには 根気よく4,5年続けて取り組むしか方法は有りません。まず ムカゴは見つけ次第拾い集める事、蔓は6月末まで放置し 7月以降見つけ次第引き抜く事、月1回の見回りをする事が 駆除の要点です。ヤマイモの芋は、葉で作られた養分を蓄える器官で、毎年必ず更新されます。芋の大きい物は、深さ1.5mも潜ります。途中で折れても 分割されるだけで、その先も生き残ります。地中の芋の養分を 地上部の体を作る為に、全部を吸い上げた時期に 蔓を引き抜くのが、最も効果的な駆除法なのです。でも この時 既に新しい小さな芋が作られていますので、翌年また小さな蔓を伸ばします。蔓やムカゴの見落としも 必ず幾つか出ますので、この駆除法を何年か続ける必要が有るのです。

また 近くにヤマイモが自生する山等が有ると、種子が飛んで来る事も有りますので、完全に駆除が出来ても 注意して見回る必要が有ります。

ヤマイモによる被害

10年以上前に、ムカゴを採って食べようと思い、庭に生えたヤマイモを放置しておきました。ちょっと油断していると、ウメの木にかなり巻き付いてしまいました。その結果 隔年で収穫出来ていた ウメの実が、成年の筈だったのが 殆ど採れなくなってしまいました。枯れた枝も多く見られ、樹勢がかなり弱った様でした。それ以降 樹勢の回復には、数年かかりました。それをきっかけに 庭のヤマイモは、完全に駆除の対象にしています。