数年前に 近くの散歩道で シロバナタンポポを見付けて、その種子を採取して 播いた株に 意外な状態が現れていますので その状況を投稿します。このタンポポの実生株についてと 後に他の場所から採取したシロバナタンポポについては、何度か投稿していますので それも参照してみてください。
夏と秋のシロバナタンポポの状態
このタンポポの意外な状態とは、花が咲く前の 未だ小さい株だった時は、夏も葉を枯らす事なく 秋迄葉を茂らせていたのですが、花を咲かせる様な大きさの株に成ると、7月に入ると 地上の葉が全て枯れて 完全に消えてしまう事です。初めは 暑さで株が消えてしまったと思ったのですが、秋になると いつの間にか また葉を茂らせていて、翌春には 長い柄の花を何輪も咲かせます。
今年の夏も 地上部は完全に消えていましたが、9月に入ると また葉を伸ばして来ました。
これは 10月下旬の 2度目の葉を伸ばした状態です。この箱には 数株のシロバナタンポポの実生株が植えられていますが、もう 箱一杯になって 一部壊れてしまいましたので、12月には 少し大き目の発泡スチロールの箱に分けて 植え替えようかと思っています。その際 根が相当に絡み合っていますので、根を傷めない様に分離するには 1日掛りの仕事になりそうです。植え替えの用土は 現在のフカフカした柔らかい物では無く、硬めの重い物にした方が タンポポには 適している様に思います。一番小さな1株は 硬い土の日当たりの良い場所に、直植えにして 箱植えと比較してみようと思っています。
セイヨウタンポポとの比較
シロバナタンポポは 在来種のタンポポで 関西地方に多く自生していて、関東地方では 珍しいタンポポと言えます。シロバナタンポポは 数が少ないのに どうやって繁殖しているのか 気になって、見付けた株から 種子を採取して 実生株を作ってみたのです。在来種のタンポポとセイヨウタンポポの比較は、以前の投稿に書いて有りますので 参照して下さい。
その投稿に含まれていなかった内容に 夏に葉を枯らすこの現象が有るのですが、これはセイヨウタンポポには見られない現象で 在来種のタンポポとの大きな相違点なのかも知れませんので、今回は その点に付いて 考察をしてみました。
夏に葉を枯らす現象
この夏に葉を枯らす現象は 気候の温暖化によって最近現れたものか、元々持っていたものかが気になります。ただ この箱の全ての株が 同じ現象を起こしていますので、1つの個体に 偶々現れた現象ではなく 集団全体の形質の様に思います。
生理的にみると このタンポポは、夏の暑さによる損傷を受けない様な 丈夫な葉にするよりも、 容易に出来る弱い葉を作って 夏の暑い時は その葉を捨てて、暑い夏を乗り越えたら 又秋に葉を出す方法を 選んだのでしょう。ただし この方法には 年に2回 葉を作らなければならない欠点が有りますが、近年の夏の暑さには その欠点を上回る程の厳しさが有ります。地中の根が しっかりと養分を蓄えられる状態でなければ この方法は採れないので、花が咲く程度に株が大きく成ってから この方法に移行しているのでしょう。確かに葉を触ると 葉はセイヨウタンポポに比べると、とても薄く柔らかく感じるのは その為なのでしょう。この葉は 冬迄残っていても 寒さの中では 十分な活動は出来ず、弱ったままで春を迎え 春の新しい葉に 入れ替わる様です。
直ぐ傍に生えているセイヨウタンポポは、夏でも 葉は有った様に思いますが 全ての株が 本当に葉が残っていたかに付いては、良く見ていませんでしたので 来年の夏には しっかりと確認してみようと思います。
2度目に見付けた 別の場所に生えていたシロバナタンポポは、真冬の1月頃でも 葉も残っていて 花を咲かせていましたが、それも この現象の延長線上に有るのかも知れません。ただ この花の種子は播いても1本も発芽しませんでした。やはり 寒さの影響で 正常な受粉が出来ないのかも知れません。
種子の採取
この株も含めて 他の場所の株から採取した種子を、何回か播いてみたのですが 1度も発芽した事は有りません。この原因として考えられるのは、普通は 自家受粉では 発芽能力を持たないが 在る特殊な環境に置かれた時だけ 自家受粉でも 発芽能力を持った種子が作れる場合が有ります。最初に採取した株は その近くには 1ヶ所しか シロバナタンポポは自生しておらず、その株も その年は その時期には花を咲かせていませんでしたので、自家受粉としか考えられません。その株の生えていた場所は、路面のアスファルトとブロック塀の本の僅かの隙間で、とても過酷な環境となっていました。その証拠に その株は 種子の採取後、翌年には 消滅してしまいました。一般に植物は 厳しい生存出来る限界に近い環境で作られた種子は、生存戦略として 普段は他家受粉する種でも、自家受粉による 多少の不利な面には目を瞑って 自家受粉で種子を作る事が有ります。このシロバナタンポポも その様な厳しい環境だったので、発芽能力を持った可能性も有ります。
今栽培している実生株は とても良い環境で 自家受粉で有る可能性が高く、採れた種子を何回か播いてみるのですが 未だ1度も発芽していません。花に虫が来ているのは 全くみられませんので、来年は 綿棒を使って 何回か人工受粉をすれば、実生株同士なので 簡単に他家受粉になりますので やってみようと思っています。
10月24日の状態で 未だ枯れた花殻が 残っていて、中央に少しピンぼけの物と その少し右に 日焼けした物の 2個の子房が見えます。キンモクセイの場合には 花が終わると 直ぐに花殻は 綺麗に落としてしまいます。この房は 上手くすると まだ花殻の中に 子房が有るかも知れないので、多ければ 3個以上の実が成るかも知れません。左下隅に向かって 白い物が写っていますが、これは 今後の追跡調査の為の印として 20cm程の長さの リボン状に結び付けた紐で、他の2ヶ所の 子房の付いた枝にも 結んでおきました。と言うのも モクセイの実が大きくなる過程を 未だ観察した経験は 有りませんので、この子房が 本当に大きな実になるか 継続して観察してみようと思っているからです。仮に 大きな実が採れたとしても、この実は 自家受粉で出来た物と思われますので、発芽能力を持っているかは 播いてみないと分かりません。ウスギモクセイについては 二十数年前に 種子を播いた事が有り、発芽率は 5割程だった様に記憶しています。もし この実が大きくなって 種子が採れたら、その種子と それを播いた様子と 更に発芽すれば その様子を投稿します。
10月17日の状態で、2本の新芽は9月初めに出て来たものです。新芽の先端は 未だ伸びきっていませんが、伸びは遅くなって止まりそうです。夏の葉は 既に全て散ってしまい 1枚も残っていません。
10月8日に撮ったものです。良く見ると 花弁の周辺に 僅かに菫色が出ていて、時間が経つに従って その色が少し濃くなる様です。
油脂を取り除いた種子を 水に浸けた状態で、種子は全て しっかりと沈んでいます。サンショウの種子の場合は、1割程が浮いて来るのが普通です。この後 翌日に 種播きをしました。
楊枝が同色で 見難いですが、紙の上に有る1本は 良く見えています。この表面に 十分に乾燥させた小枝のチップを敷き、その上から網戸用のネットで覆って、他の植物の種子が紛れ込むのを 防いでおきます。ネットは 来年の3月中旬迄 掛けておきます。
10月初めの状態で、成長はあまり良く有りません。本葉は もっと大きくなると思っていたのですが、残念ながら 小さなままでした。
9月25日の最も大きくなった状態で、1週間程で 腐って消えました。生えた箇所は 根元の全周では無く、北西側だけなのです。