アシガラサンショウの今年の実の成り具合

今年もサンショウの実が 色付く季節となりました。普通のサンショウは 実が小さい為か 実の付方は 年によって殆ど差は有りません。成り年 裏年の有る果樹は、花が多く付いて 良く受粉して 沢山の実を成らせてしまうと、木が弱り 翌年に花が少なく 実が成らない現象が起きます。サンショウは 風媒花で、その花粉はかなり遠くまで飛散し、殆どの雌花は 良く受粉し 実を沢山付けますが、実が小さいので 木が弱る事が無く、裏年が起きる事は無いのです。

庭のアシガラサンショウは、基本は雄株ですので 果実は ほんの僅かしか成りません。花の数は 毎年ほぼ同じで その中の両性花の割合も ほぼ同じですので、毎年同じ様に 実が成っても良い筈ですが、年によってかなりの差が有ります。実の数は 多い年は130粒程で 少ない年は30粒程です。実を付ける位置も 下の方が多かったり 上の方が多かったり 変化しています。今年の実の成り方は 実の数は60粒弱と 少な目で、下の枝には殆ど付かず 中程の枝に多く、塊って付いて 2個くっ付いた物が 多く見られます。この2個くっ付いた形状は、普通のサンショウの実の付方の 標準形状です。

f:id:tanemakijiisan:20230821214351j:image8月21日の状態です。手前の赤い実は 殻が割れるのが 1週間程先で、右後ろの実は2週間程後です。

f:id:tanemakijiisan:20230830094926j:image今年は熟すのが少し早い様で、8月29日に収穫しました。既に落ちてしまった物も有り、合わせて60粒近くだと思います。

f:id:tanemakijiisan:20230830095802j:image21年の収穫量で、最も多く採れた年でした。

何故 年によって実の成り方が変わるのか、その原因は まだ分かりません。この両性花は、自家受粉しているのか 他家受粉しているのかもまだ分かっていませんが、それが関係しているとも考えられます。今有るアシガラサンショウでは、それを確認する事は出来ません。その理由は 2つ有ります。この木を 花粉が飛んでいる外気から遮断するのは、木の高さが 5m近く有るので 覆う事が出来ない事と、この株は 両性花の比率が低く その数が少な過ぎる事です。そこで このアシガラサンショウから生まれた実生株の中に、もし 全部が両性花か 少なくとも半分以上が両性花の株が見つかれば、その株を鉢植えにして 開花時期に室内に入れ、更にシートで覆って外気から遮断します。その様にして 自家受粉をするか調べれば、実の成り方の変化する理由が 少しは分かるかも知れません。