樹木の夏の酷暑の影響

最近の気候の温暖化で、夏の暑さが 厳しさを増しています。樹木がこの暑さを どの様に受け止めているかが分かる現象が見られますので、その現象を投稿します。

ウメの木への影響

去年はウメの実が 豊作でした。庭に2本有る内の1本は 座論梅の紅梅で、25kg程 実が採れました。座論梅と言うのは 1つの花に3,4本かそれ以上の雌しべが有り 強い自家受粉性を持つ株です。そのまま放任すると 花が全て結実して 実が成り過ぎてしまい、激しい成り年と裏年を起こします。この木も 実が20kg以上採れた翌年は、必ず花の数が極端に少なくなり、実が少ない裏年になっていました。この木は 枝が繊細なので 剪定も摘果も殆どせずに、放任しているので 必ず成年と裏年を起こします。ですから この木は本来ならば 今年は裏年で 花の数が極端に少なくなると思っていました。ところが 今年も花の数は多く、去年と殆ど変わりません。

f:id:tanemakijiisan:20240214171230j:imageこの花の数からすると、今年も豊作になると思われます。何故この様な現象が起きたのか、その原因を考えてみました。考えられるのは、やはり去年の夏の環境しか考えられません。去年は実を多く付けた事以外に、夏の気温が 例年より暑かったので、樹木は弱っているのではないかと思っていました。でも 実際にはこの株は この花の咲き具合を見ると、去年の夏は 実を多く付けて弱った分を回復させて、更に余った勢力を蓄えた事になります。去年の夏は 関東圏は雨は少な目でしたが、水不足と言う程ではなく 日照時間は多かった様でした。去年は 暑さ対策として 乾燥防止用に、庭に何時もの年より 厚く枯葉や植木の剪定屑を敷いて置きました。その効果も少しは有った筈ですが、 それよりも 樹木は 思っていたよりもずっと暑さには強いのかも知れません。

もう1本のウメは、これも強い自家受粉性を持つウメですが、毎年強度の剪定をしています。去年は実を例年並みに成らせて、今年も例年通りの花の数で、暑さで弱った様子は全く見られません。

亜熱帯やそれに近い樹木は、水不足が無く 日照時間が十分長ければ、かなりの暑さにも耐えられるのかも知れません。

柑橘類への影響

今年の全国的な傾向ですが、柑橘類は 例年に無く豊作で 味も良い様です。何処の家の庭の柑橘類を見ても 大豊作で、我が家のユズやレモンやキンカンも大豊作になりました。少なくとも 温暖化や夏の酷暑の影響が、悪く出た事は無いのは事実で、この豊作は 柑橘類が厳しい暑さに 十分耐えられるからでしょう。

f:id:tanemakijiisan:20240215144950j:imageこのレモンは 毎年良く成るのですが、今年は更に多い様に思います。

その他に 庭の実生の柑橘類で 何が成るのか分からなかった株が、今年初めて ナツミカン系の実を 7個付けました。実生なので まだ当分実を付けないと思っていましたが、今回の柑橘類の大豊作の要因と同じ理由で、普通より早く かつ多めの実を付けたのではないかと思います。

その他の樹木への影響

暖地の我が家の庭に植えて もう40年以上経つ 寒冷を好むリンゴは、今だに花を付けません。ただ 去年は全国的にリンゴは、柑橘類とは逆に不作の様ですが、去年の夏の暑さに耐えられず 樹勢が弱ってしまったのか、暑さで実が付かなかったのか 理由は良く分かりません。

とても意外だった木は、水不足にとても弱いので 暑さには弱いと思いがちなサンショウが、厳しい暑さに強かった事です。周囲の土の表面が乾燥しない様に、これにも十分に枯葉や剪定屑を敷いて置きました。植えてある場所は 直射日光の良く当たる所なのに、夏に葉を落とす事なく 枝も伸ばして、10月末まで葉が付いていました。

全般的な影響

関東地方で見られる樹木は、夏の暑さで 弱ったり枯れたりした木は 無さそうですが、全ての樹木が 暑さに強いとは 限りません。この先 温暖化が更に進んで 夏の暑さがもっと厳しくなると思われます。詳しく観察して行けば、どう言う樹木が どの位の暑さに耐えられるのか、分かって来ると思います。