能登半島地震の被災者の皆様に お見舞い申し上げます。
12月中旬になると ヒイラギの花が咲き始め、年越しの時期には 満開になりました。ヒイラギは キンモクセイやギンモクセイに近い樹木で、葉の外周が 尖った棘状の突起が有ります。花の色は白ですが 形状や大きさは モクセイに良く似ていて、花の香りは 鼻を近付けると ほんのり匂う程度です。去年の秋に 初めて実が採れましたから、今度はその花を良く観察してみましたので、その様子を投稿します。
花の雌雄
ヒイラギは モクセイと同様に 雌雄別株の樹木です。去年 山から採取した株の1株が 初めて実を付けましたので、我が家の庭では 初めて雌株を確認出来ました。そこで今回は 雌花と雄花を見比べてみました。
去年実を付けた株の雌花です。開花時期が 雄株より 1週間程早い様です。
とても良く花を付ける雄株です。実はまだ一度も確認した事は有りません。
これも雄株です。以前 この株の太い枝を伐採した時、その枝を地上で 全体を丁寧に調べると 1箇所に2個の実が付いているのを確認しました。これは その実です。この雄株の中に 雄花に混じって、両性花が有ったものと思われます。以後この株を 丁寧に見た訳では有りませんが、一通り調べても 実はまだ1つも見付かりません。
雌雄の花の違いは、雄花には 中央に雌しべは見られません。雌花には 根元に子房の付いた 雌しべが見られます。雌花にも 2本の雄しべが有りますが、先端に付いた葯の大きさが 雄花の葯の半分くらいしか有りません。もしかしたら 雌花の雄しべは 飾りなのかも知れません。この様な 雌雄異株の雌花の雄しべが、稔性が無く 飾りである花は、ヤマブドウやマタタビ属に見られます。もう一つ考えられるのは、雌しべが成熟する時期と雄しべの葯が成熟する時期が ずれている事です。雄しべが先に出て 葯が熟し、雌しべが成熟する時期には 雄しべは既に萎れ始めて、小さく見えているのかも知れません。こうする事によって 自家受粉を避けているのかも知れません。
我が家には もう1本大きいヒイラギが有るのですが、その木は周りを他の木に囲まれていて 良く観察出来ません。木の間から上に伸びた枝を見ると、今年は花の付きが とても良い様で、満開になると とても綺麗なのですが、上を見て歩かないと気付きません。そこで 今回は脚立を使って その花の観察も追加しておきました。
今迄花を良く見なかったので 分からなかったのですが、近くに寄って良く見ると 中央に雌しべが見られます。雌株の様ですので これ迄も 実を付けていたのかも知れません。今年は 春になったら 脚立を使って、実が付いているか 良く調べてみようと思います。この雌株は もう一つの雌株よりも、開花時期が10日くらい遅い様です。時期としてはこちらの方が 雄株の開花時期に合っています。この株は、家にあるヒイラギの中で 葉の外周の棘が一番少なく、花の香りは 最も強い樹です。