ウメの枝の切り口と花の色

ウメの花が咲き始めました。ウメには 白梅と紅梅が有ります。この分け方について投稿します。

一般には 紅梅と言うと 花びらの色が赤い物を指しますが、植木としての取引の指標としては 花弁の色だけでは無いのです。紅梅は花が赤いだけでは無く、枝や幹の切り口の色も赤みを帯びているのです。この切り口の色を取り引きの指標に使えば、花の咲いていない時期でも安心して取り引きが出来ます。多分切り口に赤みがあって、花が赤く無い株は無いのでしょう。私も今迄 その様は株は 見た事が有りません。この判定法は 実生の株を 花が付く前に判定する際にも役立ちます。この花の色に関連する違いは、微妙ですが 樹肌の色にも現れています。でもこれは余程の数を見慣れていないと 判定は出来ません。ですからこの方法は 判定には使われません。

また これに似た現象は、ナンテンにも見られます。ナンテンは 赤い実を付けるのが殆どですが、薄い黄土色の実をつける「シロミナンテン」と言う変種が有ります。普通のナンテンは 実が赤く色付く頃になると、葉の色も赤く色付いて来ます。でも これは紅葉とは違います。実が小鳥に食べられた後でも、葉は落ちずに 元の少し赤みがかった色に戻ります。これは木全体に赤みを付けて、小鳥に実の在り処を知らせているのでしょう。多分白が元の形質で、実と葉が赤くなる様に進化したのでしょう。一方シロミナンテンの方は、実が熟しても 赤くならないだけで無く、葉も濃い緑色のままです。この色の違いは 少し慣れて来ると、分かる様になりますので、実が付いていない時期でも 判定に使えます。

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右が紅梅で、左が白梅です。