耐暑性を持ったヤマユリの発芽苗

夏の盛りを過ぎて 今春発芽したヤマユリの苗では、耐暑性を持ったものだけが生き残っています。一昨年の初冬に 1鞘 300粒ほどを、プランターの播き床に播いておきました。ヤマユリは遅発芽性なので 今春に 100〜120本ほどが発芽して来ました。7月に入ると 枯れ始め、7月末には 1本を残して 他は全て枯れてしまいました。この親株は 里山の雑木林の中で、晩秋まで葉をしっかりと付けていたので、もしかしたら 耐暑性が有るのかもと思って、種子を採取して 播いてみたのです。残念ながら 耐暑性は無かった様でした。

ただ 普通のヤマユリであっても 極僅かですが、耐暑性を持った苗が出現する筈です。一般に植物は 耐暑性を含め色々な特性を持った実生苗が出て来ないと、環境の変化に対して生き残れないからです。でも その数は極僅かで その性質もそれ程強くは有りません。急激な変化は 想定していないのでしょう。このヤマユリの場合も 耐暑性を持った実生苗は、0.3%程と言う事になります。耐暑性の強さについては、栽培してみないと分かりません。ヤマユリは野生の状態では、発芽は出来ても 99%以上の株は消えてしまいます。耐暑性を持っていても この比率は変わりませんので、大きく育てるには 人が手を掛けて管理してやる必要が有ります。

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種間雑種のユリの発芽

タモトユリとウケユリの種間雑種と思われるユリが有り、耐暑性がかなり有って丈夫なユリだったので、自家受粉やヤマユリの花粉をかけてみたのですが、中々種子が採れませんでした。去年はヤマユリのベニスジ系を2輪の花に掛けてみたところ、知人に渡した1個の鞘には 種子が全く入っていなかったそうで、残りの鞘も 調べてはいませんが、多分種子は無いのではと思いましたが、念のためプランターに播いておきました。すると 今春に 1本だけ発芽し、8月中旬になっても葉は枯れません。タモトユリは 速発芽性なので、その形質を継いでいる様です。耐暑性はかなり強い様で、4,5年先になると思いますが どんな花が咲くか楽しみです。

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