今年の春の花の開花が、例年とは大分違っていますので、その状況を報告します。
開花が遅れたもの
樹木の花では 河津桜やウメが、1月から1月半遅れていました。宿根草では スイセンが1月ほど遅れていました。これらは皆遅れただけでなく、開花にバラツキがあり 長い期間咲いていました。このバラツキは 1株の中だけでなく 株によっても見られ、結果的に開花期間を長くした様です。
サンショウの開花は 例年より3週間ほど遅れています。なお サンショウは 風媒花で花弁が有りませんので、雄しべの葯が開いた時を開花としています。
開花にバラツキが有ったもの
今年は 野生のツバキの花の数が少なく、花も一斉に咲きませんでした。その為 印象としては、パラパラといつまでも咲いている様に見えました。
開花の遅れた原因
この遅れた原因については、この冬の寒さが原因ではないかと言う意見が多いのですが、私は寒さによるものは 一部の植物だけで、主要な原因ではないと思います。その理由は この冬の寒さは特に強かった訳ではなく、寒さに影響されない早咲きのウメも同じ程度遅れているからです。私の思い当たる原因は、気候の温暖化と去年の台風被害の少なかった事です。温暖化と台風被害が小さかったので、樹木の葉が傷まず その活動が秋の遅くまで続いた為に、冬が遅れて 早春の開花が遅れたのだと思います。また 温暖化は地温の下がる時期を遅らせ、冬が遅れて その影響で 早春の花が遅れて、開花の掴めずにバラツキが出ているのだと思います。ですから 夏の暑い時期にはもう葉を枯らしている ヤマシャクヤクやギョウジャニンニクなどの植物は、春の芽出しは遅れていない様です。
花の数が少ないもの
ボタンやシャクヤクが全体的に元気がなく芽吹く枝の数が少なく、蕾の数も例年の半分以下になっています。去年の7月迄の日照が少なかったのかもしれません。