除草作業中の間違い

3月中旬になると 庭の鉢や苗床に、沢山の雑草や雑木が 勝手に生えて来ます。邪魔な草木は 発芽して来た時に抜き取るのが、栽培している草木に 最も被害が少なく 且つ楽な方法です。その為に 用土の表面に小枝のチップを敷き詰めて置くと、雑草の芽が出て来た時 チップを退けると、その芽を摘み易く 引き抜き易くなります。

毎年この時期になると、雑草や雑木と間違えて 種播きした草木を 引き抜いてしまう事故が起きます。我が家で 最も間違い易い発芽は、ヤマユリツユクサです。ツユクサの種子が ヤマユリの種播き箱に入り込む事は、時折起こる事なのです。でも 苗箱の中のツユクサは 予想している事なので、幾ら姿が良く似ていても 良く見れば 区別は付きます。今年こそ間違わない様にと注意しながら 雑草を取り除いていたのですが、また ヤマユリの発芽苗を ツユクサと間違えて、2本も引き抜いてしまいました。この間違えが起きたのには、それなりの訳が有るのです。そのヤマユリの発芽していた場所が、ヤマユリの種播き箱ではなかったのです。その発芽して来た場所は、ボタンやサンショウやギョウジャニンニクの箱や鉢の中だったのです。そんな所に ヤマユリの種子を播く事は絶対に有りません。このヤマユリの種子が 風によって自然に播かれたのは、多分 3年前だと思います。最近の温暖化の影響か 3年目に発芽する種子が多くなっているのです。ボタンの苗床の雑草を取っていた時、全くヤマユリが発芽している事は 予想出来なかったので、生えている芽をツユクサと決めてかかって 引き抜いたら、その葉の下にゴマ粒程の小さな球根が付いていたので、ヤマユリの発芽苗だと分かりました。その後 今度は サンショウの鉢の雑草を取り除いていた時、また 葉の下に小さな球根が付いていたので、二度びっくりしました。これらの箱や鉢の置かれていた場所は、ヤマユリの植えてあった場所から 数m以内の場所でした。そこで 近くに在るギョウジャニンニクの箱についても 注意深く丁寧に調べて見ると、その中に2本もヤマユリと見られる発芽苗を見付けました。ツユクサの1枚葉の根元は 巻き込む様になっていますが、ヤマユリの葉の根元は 平らになっています。

f:id:tanemakijiisan:20240317165201j:imageギョウジャニンニクの箱の中に発芽したヤマユリです。ツユクサの発芽苗は、引き抜いて見ると 種子から発芽した細いスジが、1枚葉の茎に付いているので 区別が出来ます。それを引き抜いて横にして置いてあるのが ツユクサで、中央に在る方が ヤマユリの1枚葉の発芽苗です。念の為 ヤマユリの1枚葉の その後の草姿を確認する為に、ヤマユリの苗の両側に 竹串を差して置きました。ヤマユリであれば ほぼそのままの草姿で、ツユクサであれば 次々と新たな葉を出して来ます。

十数年前に 庭の鉢に生えて来たヤマユリを育ててみると、強い耐暑性を持った株だった経験が有りました。それが偶々 幸運にも強い耐暑性を持った株だったと思ったのですが、それは逆で 強い耐暑性を持っていたからこそ 生き残れたのでしょう。ですから これらの株も生き残れば、耐暑性の強い株になる可能性が高いので、除草と言えども気を抜かずにやらないと、折角の幸運を逃してしまう事になります。

このヤマユリの苗は 用土の構造が、ユリに適した構造と違いますので、上手く育ってくれるか分かりません。もし 消えずに少し大きくなって来たら、ユリ専用の炭の鉢に植え替えて その形質を確認してみようと思います。ただ それが分かるには もう5年くらいはかかるでしょう。