ギョウジャニンニクの耐暑性

ギョウジャニンニクの耐暑性の有無がはっきり現れるのが、7月末のこの時期です。寒冷地産のギョウジャニンニクを 当地の様な暖地で栽培すると、花は咲いても 実は殆ど付けません。その結実率は 1%弱ですが、不思議な事に 出来た種子は 親株の寒冷地産とは違って、殆どが耐暑性を持っています。その違いが 今が最も良く現れている時期ですので、写真で比較してみました。

f:id:tanemakijiisan:20230801171000j:image手前と奥の箱が 寒冷地産の株です。6月下旬から枯れ始め、7月末には殆ど枯れてしまいます。地上部は枯れていますが、株元には 来年の芽がしっかりと出来ています。でも 株が古くなったせいか、今年はもう花は咲きませんでした。

f:id:tanemakijiisan:20230801171341j:image寒冷地産の株が 当地で結実させた種子から出来た、暖地産の6年目の株で 7月末の状態です。今年から本格的に花を咲かせて 結実率も良く 種子が沢山採れる様になりました。花房は8本で 種子は200粒程採れました。8月末迄この状態で、9月に枯れて来ます。

f:id:tanemakijiisan:20230801172249j:image去年 当地産の株から採れた種子を播いて、発芽した1枚葉の苗です。当地産の2世代目になり 7月末の状態ですが まだ枯れていませんので、耐暑性は強い様です。暖地に適応した形質を、しっかり引き継いでいる様です。

今年は寒冷地産の株の葉を 30枚ほど採取して、餃子の中に入れて食べてみました。刈り取った時は あの独特な香りがしていたのですが、餃子を食べた時は 殆どその味は感じられませんでした。やはり 寒冷地産は寒冷地でないと、本来の味は出来ないのかも知れません。来年は当地産の葉を少し採取して、試食して比較してみようと思っています。この株は 暖地が自生地なので、本来の味が出来ているのを期待しています。