キツネノカミソリの種子 No266

8月31日に 庭にキツネノカミソリの花が咲きました と投稿しましたが、花の後は すっかり忘れて 観察していませんでした。暑さもやっと和らいで来たので 庭仕事に励んでいると、地表から 黄緑の茎だけが出ていて、その先に 丸い緑色の実が数個成っている草を見付けました。その場所は 8月にキツネノカミソリの花が咲いていた位置でしたので、直ぐにキツネノカミソリの実と分かりました。ヒガンバナと同じく 花と葉は時期がずれるので、葉は 未だ出て来ていません。

f:id:tanemakijiisan:20241027213148j:image この写真は 10月下旬の姿です。茎が斜めに傾いているので、全体が良く見える様に 真上から撮りました。従って 画面の上の方が 茎の根元になります。

十数年前に 庭でヒガンバナの実を見付けた時は、これ位の大きさにの実に成ったのですが、茎が萎れて倒れてしまい 種子は採れませんでした。今回のキツネノカミソリも 既に倒れかけていますが、先端部は まだ上を向いて 緑色で元気です。

以前 専門家にラッキョウの種子を採る方法を相談した事が有り その時に、葉が枯れてしまったら 実が未熟であっても 茎を出来るだけ長く刈り取り、薄い砂糖水に差して 2,3日おきに 切り口を切り戻す方法が有ると教えられました。このキツネノカミソリも 茎が枯れそうに成ったら、その方法をやってみようと思います。

もし このままで種子が採れたら、何故ここにキツネノカミソリが生えたかの疑問に その答えが出そうです。それは もし種子が出来れば、小鳥がその種子を運んだ可能性が最も高いからです。でも 種子の周りに 何か鳥の栄養になる果肉でも付いているのでしょうか。どんな種子か分かりませんが、種子の周りを綺麗に掃除してから 播いてみるのが 楽しみです。

今年は ユリの花でも 受粉をしない花や自家受粉の花が、花後に子房が枯れて落ちずに 小さい鞘か大きな鞘に成っている現象が多く見られます。普通であれば 受粉出来なかった花や自家受粉の花は、花後の子房は 直ぐに枯れてしまいます。花の時期に 異常な高温に遭った為ではないかと思っていますが、もしかすると このキツネノカミソリも 同様の影響を受けて、実を付けたのかも知れません。

8月に花の咲いた時に、自家受粉で 実が成る可能性は 殆ど無いとは思ったのですが、念の為 人工授粉をしておきました。ヒガンバナと同じく 染色体が3倍体なので、種子は作れないとなっていますが 何かの拍子に種子が出来てしまう事が有るのです。でも もし鳥が種子を運んだとわすると、1世代前の親の個体も この株と同様に種子を作った事になり、滅多に種子が出来ないと言う事と矛盾してしまいます。もしかしたら 私の見た記事の間違いだったのでしょうか、ヒガンバナキツネノカミソリは 花の形は全く違いますが、花と葉が出る時期が異なる点と 葉の形が似ているので、私もキツネノカミソリは 実を付けないと思い込んでいました。

追加投稿

その後 本やネットで キツネノカミソリに付いて調べてみましたが、色々諸説がある様で 断定的な事は言えませんが、私なりに推理した内容を投稿しておきます。

種子の方は なんと無く茎が枯れそうな様子でしたので、根元から切って 薄い砂糖水に刺して、2日に1度 茎を切り戻しています。でも そのままでも種子は採れそうです。

・私の推論の要旨

キツネノカミソリには 2種類有り、一つは 日本原産の野生種で ヒガンバナと同様に 染色体が3倍体で 種子は出来ない。野生では 既に絶滅している。もう一つは 中国から 観賞用に渡来した物で、染色体は 普通の2倍体で 種子は出来る。栽培していた物が 一部 外に出て、野生化して 広まっている。

以前読んだ本は この前者の方の野生種に付いて書かれていた様で、園芸種については 書かれていませんでした。私が園芸種を知らなかっただけの事でした。我が家の庭に来たのは、やはり鳥の仕業だったのでしょう。